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本書は、大學教育における論理と実践、そして知識教育と人間教育の融合を目指すわれわれの思いを形にしたものである。
すなわち、企業(社会)のニーズと学生のニーズに立脚した大学教育を考えてみたいということであった。
経済環境が厳しく、競争の中で生き残りを図る企業は、主体的で、自己責任意識に富んだ創造的人材を求め、年功序列の日本型終身雇用制度も終わりを告げた就職環境の中で、学生たちはもっと主体的・自立的な人生設計をすることを求められている。
大學側は少子化の進んだ環境の中での生き残りのために学生確保を目指して、特色ある教育の開発、教育の質の向上を目指している。多少大それた試みにも聞こえるかもしれないが、これら三者のニーズを満足させる教育プログラムの実践が目標であった。
全国的経済停滞は、特に沖縄県において凝縮され、さらに深刻化された形でみられると言えよう。沖縄県では、全国平均のおよそ2倍の失業率が続いており(総務省統計局による都道府県別完全失業率は2002年9月時点で、全国5.4%に対し沖縄県が9.3%、中でも15〜24歳の若年労働者に限ってみると、全国平均9.5%に対し、沖縄県は20.8%と驚異的な数字となっている)、若者たちの職場がなかなか確保できない現状の中で、経済活性化が議論されながら、なかなかその対応策が見えてこない現実がある。
自由貿易地域や金融特区等制度的優遇策などを起爆剤にしようという機運もあるが、なおその制度を活かせない状況が続いている.アイルランドの経済活性化のきっかけとなった首都ダブリンの金融特区成功のカギが教育された人材であったことはよく知られている事実であり、経済活性化も結局は人材教育に帰することになる。
これからの社会は「能力主義」へシフトし、「自立型人材」そして「マーケト対応型人材」を求めてくるであろう。これから教育の求められるのは「時代にフィットしたセンスと目標を確実に達成する戦略」をもつ人材の育成である。当マーケティング・ゼミでは、理論と実践の融合を図り、よりアクティブなマーケターとして、問題発見・解決能力の向上を図り、社会へ参が画・貢献できる人材育成にこだわってきた。
今年度はゼミ活動の一環として、特に「出会いから学ぶ」というテーマで、県内・県外(海外)で活躍している方々からの若者たちへの思いやメッセージをインタビュー形式で聞きとり、それをまとめることにした。全国的にも共通するこれらの経済的・社会的・教育問題などについてのコメントと同時に、諸々の課題に今後立ち向かっていかざるを得ない若者たちに、各界で活躍している方々からの期待・メッセージを本書を通じて伝えたい。
先輩たちからのメッセージの底辺に流れる共通課題・テーマは、若者たちの人材育成にある。インタビューおよびそのまとめの過程を通して、社会人としてのマナーを身に付けると同時に、各界の方々の生の声を通じて「現場」を知り、さらにまとめとして「書く」という一連の学びを体験することになる。
人間は潜在的に偉大な力を秘めた存在であるが、特に若者たちは磨けば磨くほど光輝くダイヤモンドの原石のようなものである。本書はそういう信念にもとづいて若者たちへの期待を表現し、さまざまな分野で活躍する先輩たちの蓄積された英知や実践的知識を提供したいとの思いである。また同時に、先輩たちのメッセージが自己啓発や心の糧になるようにと願い出版されたものである。若者たちの日々の学業や仕事、そしてそれぞれのさらなる成長の一助となるよう期待したい。
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